あなたの長所は何ですか?
ブログをご覧の皆さんこんにちは!ポジリハショート、作業療法士の笹川です。
さて皆さん!
タイトルに書かれている質問をされたら、皆さんは即答できますか?
或いは、いくつ自分の長所を挙げることができますか?
弊社は、弊社で実習を送る療法士の学生さんへ
「自分の長所を50個挙げてくること」を事前課題の一つとして提示しています。
なかなかハードルの高い課題だと思いませんか?
でも皆さん、実習初日までにまじめに準備してくるんですよ。まぁ実習の課題ですからね。
提出された課題を受けて、私がフィードバックさせていただく内容は、いつもこうです。
「この課題をやってみてどうだった?」
その反応で、学生さんがどのような感覚を持たれているか、何となく掴めるんです。
「自分の長所なんて、考えたこともなかったので大変苦労しました」という方もいれば、
「簡単に50個書けました!」という学生さんもいらっしゃいます。
ほとんどの方は、「最初の10~20個まではわりとスラスラ書けたんですが、途中から止まって、50個まで絞り出すのには苦労しました。」
といった様子です。
かくいう私も、学生時代に50個挙げるのには大変苦労したのを覚えています。
(私は学生時代、創心會で実習を受けました。10年以上前ですが、
事前課題の内容は変わってないんです)
さて
では、何のために、このような課題があるのか。
私なりの解釈も含まれていますが、
この業界ではICFという言葉が有名ですが、簡単にいうと、「良いとこ探し」という考え方がしっくりくると思います。
本人が抱える問題点だけに目を向けず、本人と環境の良いところ(強み)をうまくマッチングさせて心豊かな生活を創造するアプローチが大切、ということです。
なので、対象者の良いところに気づける感性がないと、アプローチ自体が始まらない、という言い方も出来るわけです。
しかし、実際に対象者の良いところを沢山見つけてアプローチに繋げていくことは想像以上に難しいもので、、、
だから、人の長所を探すトレーニングとして、自分の長所を探してもらうのです。
50個すぐに書き上げた学生さんは、人の長所を見つけるのも上手いです。
それだけでアプローチが円滑に実行できたり、実行しながら修正して発展させていくことも出来る場合が多いです。
逆に、50個見つけるのにとても苦労した学生さんには、そこから共育
(創心會では教えて育てるのではなく、伝える側も一緒に、
共に育っていくという思想があるのでこの字を使用します)
をさせて頂くこともあります。
50個浮かばなくても挙げないといけないので、後半からは何とか絞り出す作業になりますが、そこで皆さん気付きます。
例えば、「優しい」という長所は「優柔不断」という短所、と捉えることもできます。
一方で「融通が利かない、頑固」という短所は「芯が強い、信念をもつことができる」という長所、と捉えることが出来ます。
長所を出し尽くしてしまったら、次は、自分の短所を、発想を変えて長所に置き換えていく作業が発生するのです。
その内に、長所と短所は表裏一体で、TPOに合わせて長所にも短所にも成り得る自分の資源(ソース)だということに気付きます。
更に、自身に留まらず、環境にも目を向けると、
例えば、自分はサッカーの技術も知識もなかったとしても、友人に双方持ち合わせている人がいれば、サッカーの事が詳しくて上手い友人を持っている、という自分の資源になり、そのような友人を持っていない人から見れば、それは自身の長所ともなり得る、と考え方も出来るわけです。
そうなれば、50個挙げるなんて簡単になってきますよね。
「50個」という数字の「意味」も、この発想を広げるためのものなんですね。
10個挙げるだけならそのような発想をしなくても済むかもしれませんもんね。
そのような発想、視点で対象者の方の生活を見てみると、良いところばかり見つかるようになるかもしれませんよね。
私達、支援者側の発する言葉や態度は、良いも悪いも相手に与える影響が大きい事が多いと
思いますので、特に意識してプラス発想で臨むべきでしょうし、
その方が自分たちも楽しいと思います。
ということで、皆さん!
今日も一日、プラス発想で楽しんでいきましょうー!