小さな奇跡
私事ですが、平成29年7月から児島の訪問リハ所属から茶屋町のポジリハショート所属に異動となりました。
まずは、ショートステイのご紹介を少しさせて頂こうと思います。
ポジリハショートはその名の通り、ポジティブなリハビリテーションをお届けするということで
ポジリハという名前になっています。茶屋町のリハケアタウン北館にあり、平成27年4月に開設されています。
リハケアタウン北館は2階建ての建物で、2階が全てショートステイ(全40床)になっています。
1階にはデイサービス(百年煌倶楽部・五感リハビリ倶楽部)、児童発達支援施設、放課後等デイサービス、事業所内保育所がある大きな建物です。
さて、訪問リハでもショートステイでも、私のしている仕事は特に変わりありません。
ご利用者様が自宅で本当にしたいこと、大切にされている習慣や価値のある作業、或いはご家族から期待されている事、求められている事を実現するために、必要なリハビリテーションメニューを立案し、目標達成に向けた支援の一端を担うということです。
ただ、訪問リハではできなかったことも、最近始めています。今回はその一つをご紹介致します。
先ほど述べたように、ポジリハの1階には事業所内保育所(ぽっ歩保育園)があります。そこで、以前より各学術論文やメディアで注目されている高齢者と幼児との交流による相乗効果を北館の独自性サービスとして提供できないかと考えました。
ここで言う相乗効果とは、高齢者には子供との交流で活力を貰えたり、何かを伝えたり教えてあげれば役割・生きがいに繋がることが期待され、幼児には高齢者との交流を通して人を労わる心・礼儀・基本的安心感・自己肯定感を得ることが期待されています。
実際に核家族化が進む現代社会において、厚生労働省からも期待されている幼老交流による統合ケアが、ここ北館なら行えます!
写真は平成29年8月17日に行った第一回目の実施風景です。ポジリハのご利用者様がぽっ歩保育園での水遊びに参加されています。
この日、早速小さな奇跡が二つ起こりました。
一つ目は、普段どのような声掛けをしても「はい」という反応のみ表出される若年性アルツハイマー型認知症を持たれているご利用者様が、園児からおもちゃを渡された際、笑顔で「ありがとな~」と仰りました。普段のその方を知っている私としては大変驚き、感動しました。
二つ目は記憶障害の症状が顕著な認知症のご利用者様が、翌日
「昨日の園児との交流が楽しかったわ」と話をされていました。
昔、園児と遊ばれていた記憶と混合されているのかと思って、
「昨日はどのようなことをされたのですか?絵本やおもちゃですか?」とお訊きすると
「いや、水遊びをしたのよ」と教えて下さいました。
昨日の記憶がきちんと残っている!ということに大変驚きました。
それほどの印象を残せるのは、私たちには出来ない、園児たちの力だなと実感しました。
私はこの企画はイベント的に実施するのではなく、絶対に継続的に実施する!と心に決めました。もっと奇跡のような体験を皆さんとしていきたいですね。
そしてまだまだ発想次第で色んな取り組みができると思いますので、ポジティブに発想しながら明日からも楽しんで仕事をしていきたいと思います。
長文、読んで下さりありがとうございました。