小さな変化
広島県福山市で訪問リハビリをしています。笠原です。
ご利用者様の中には高齢の方も多く、
なかなか「○○できるようになりたい」「○○したい」という希望がなく、
ただ毎回のリハビリを受けているだけ。。。という方もいらっしゃいます。
そんな中でも日々
「この方にとって必要なことはなんだろうか」
「ご家族様と在宅で暮らしていくためにどんなことができるだろうか」
と考えながら現場に入っています。
今回ご紹介する方は、
90歳代の男性で下肢の筋力低下から歩行が困難となり、
ベッド上でほぼ寝たきりの生活をされています。
ポータブルトイレで排泄できるようになれば・・・という家族の思いもなかなかご本人様には届かず、
ベッドで一日中寝ていらっしゃいました。
リハビリも受け身で、固くなってきた下肢のストレッチ、関節可動域訓練程度しか受けて下さっていませんでした。
そんな中、ご自身がデイサービスで入浴するにあたって、
「お尻を洗ってもらうのに、手すりを持って立たないといけないのにまったく立てない。
立てるようにして欲しい」
と初めてご本人様の希望を聞くことが出来ました。
それから、一緒にベッド上での下肢筋力訓練をしたり、
ベッドからの立ち上がり練習をしたりして頂くようになり、
徐々に立ち上がりの様子も変わってきました。
まだまだ介助は必要な状態でありますが、立ち上がり練習をきっかけに、
これからポータブルトイレへの移乗などの動作獲得に繋げていければと思います。
さらに、他事業所の訪問看護師さんより、
「訪問で余った時間があれば、リハビリをしていきたい」とのお話を頂き、
ケアが終わった10分程度の時間で私からお渡ししたリハビリメニューを実施して頂くことにもなりました。
インスリンの管理のために毎日訪問してくださっている他事業所の看護師さんにもリハビリして頂く事で、
さらに状態は良くなってきています。
これからもご利用者様の細かな変化に気づき、対応していけるように関わりを持っていきたいと思います。